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STEP(第191号)

「フォレストベンチ工法」を関係者への繰り返し説明の必要性について
個人会員 ㈱戸村不動産鑑定 不動産鑑定士 戸村澄夫

フォレストベンチ研究会の栗原理事から、『グリーンインフラを支え続けるフォレストベンチ工法』の小冊子が送られてきました。
私は、小冊子の内容を拝見してこれは県の土木工事の災害対策に関係しておられる役職の方や災害対策に関与しておられる大学の研究者の方のお役にたつと思い、コメントを付けてメールで送らせていただきました。
3.11の東日本大震災の時に崩落した船橋市の夏見(なつみ)の住宅地の斜面(写真下)の復旧工事に栗原理事にもご出席いただいて「フォレストベンチ工法」採用の問題を県の災害対策の責任者の方々に対して折衝していた時の関係者のみなさんです。
似たような工事が他にもあって、そちらが従来のフリーフレーム工法でやることが決定していたため、その兼ね合いで採用にはなりませんでしたが、この折衝を通じて県の要職にあった方々と親密になることができました。

Ⅰ.フォレストベンチ工法の普及・拡大策
フォレストベンチ工法に携わっておられる方は、「こんなに良い方法がなぜ広まっていかないのか」と、もどかしく思っておられると思います。
繰り返し説明してゆくことの大事さを、文庫本の鈴村進著『上杉鷹山 人を活かし、人を動かす』を読んで痛感しました。
ご存知の方も多いと思いますが、要点をご紹介させていただきます。

上杉鷹山の手法
上杉鷹山――江戸時代中期、貧窮にあえいでいた米沢藩(現在の山形県)の財政を再建し、奇跡的な繁栄をもたらした、日本を代表する「名指導者」です。
アメリカのケネディやクリントンが「最も尊敬する日本人」として賞賛している人物です。
(内村鑑三の『代表的日本人』(英文)を読まれたものと思われます。)
上杉家は、かつて藩祖上杉謙信が越後を中心に君臨していたころは、数百万石の実力を備えておりました。そして二代目景勝の時豊臣秀吉によって会津に移され百二十万石となりました。しかし、関ヶ原の合戦の際、景勝は石田光成らの西軍に加担して敗れ、新しい統治者となった徳川家康により懲罰の意味で三十万石に減らされ、領地は米沢に移されました。その後三代目、四代目と続いたが、四代目の綱勝に世継ぎがなく急死したため断絶になるところを、関係者の尽力によりかろうじて十五万石でとりたてられたものです。
家臣の数は百二十万石当時のままです。藩の財政は完全に行き詰まっていました。農民の中にはその日の食を事欠くものが多く出たと言われます。

このように窮乏した米沢藩に養子に入って十五歳で藩主となった鷹山は、江戸の家臣に対して祝宴、贈答の禁止、そして「一汁一菜、木綿着用」の大倹令を発布し、江戸邸の奥女中も54名から一挙に9名に減らしました。
続いて国元にも懇切丁寧な文章で同様の趣旨の書面を送り協力を求めました。
国元の老臣たちは、現在の宮崎県の北部にある日向高鍋藩という小家から大家に養子に入った若い藩主に反抗して「格式が違う」と言って冷視しておりましたが、鷹山はそれにも耐えて指示は詳細を極めました。
●ぜいたくは必ず貧乏を招く。ぜいたくをしないことは、結局自分のためなのだから、十分慎むこと。
●好みの衣服を着たいのは人情だが、それは許されない。木綿を着て絹はやめること。
●宝暦五年の凶作の時には、命もなくなったほどである。これを忘れず、十分用心しなければならない。
●家は雨露を防ぐものと考え、天井や板式は設けないこと、等です。
これを根気よく、粘り強く、繰り返しくり返し説いたのです。そして鷹山が72歳で没した翌年の文政6年(1823年)には借入金の元金はほとんどゼロになっていたばかりか、軍用金5000両はじめ、不時に備えての備蓄を持つにいたったのです。

Ⅱ、上杉鷹山に学ぶこと・・・・
それは「フォレストベンチ工法」を関係者に繰り返し説く事です。
フォレストベンチ研究会の個人会員が仮に100人いるとして、人間関係が出来ているお知り合いの土木工事関係の有力者10人に時間をかけて「フォレストベンチ工法」をお伝えいただいたら、1,000人の理解者を得ることができます。
上杉鷹山も決してことを急ぐなと言っています。
初めは一人でも二人でもよいのです。時間をかけて、じっくりと良き理解者を固めて行
くことが重要かと思います。
それには、道具として次のものを整備する必要があるかと思います。
① 忙しい方用には、フォレストベンチ工法についての1枚もののチラシ。イメージだけつかめればよいと思います(現在あるパンフレットの1ページの抜粋を作ったらいかがでしょうか?)。
②中身を読んでいただけそうな方向けには、少し内容に触れた3枚もの(これもパンフレットの抜粋でよいでしょう)。
③現場で技術的な業務に携わっている専門知識を持つ方向けには、さらに「反力」や「引張力」等の技術的な面にも触れた5枚もの。
④今回送っていただいたような8ページもの、等です。
これをそれぞれの立場におられる方に使い分けて使って行ったら有効かと思います。

みのりあるフォレストベンチ
ユーザー会員 内藤環境管理㈱ 代表取締役 内藤 岳

今回、栗原理事よりお話をいただき、久々にフォレストベンチを見るための時間を設けました。このことを考えると、いかにフォレストベンチが安定した機能を発揮しているかの実証になるのではないかと思います。そして、その安心感は絶大だと感じるとともに、この工法の素晴らしさを実感しています。つい、先日も局地的な豪雨に見舞われましたが、フォレストベンチは何の損傷もなく、自然の力にも対応できるすごさを目の当たりにしたところです。
このフォレストベンチをつくって頂く際に、一つの楽しみをもりこみました。それは、フォレストベンチの中で、実のなるものを植えて、成長した暁には、それを食べようというものです。植えたものは、オレンジや、キンカン、ダイダイなど、柑橘系のものを数個と、竣工した際の記念に植えていただいたサクランボです。あいにくサクランボは世話の仕方が悪く、枯れてしまったのですが、その後、新たなサクランボを植え、枯らしてしまった際の反省を活かし、今では立派に育っています(写真1:サクランボの木)。


この時期ですと、柑橘系のものはまだ実がなっていなく、出来た実の写真を準備できないのが残念です。その代り、青々とした葉を力強く広げて元気に育っている姿を私にみせてくれています(写真2:全体写真)。一昨年は、いくつかの果実が実り、それをまずは家族で楽しみながらおいしくいただきました。

②下から二段目が柑橘系の段です。

フォレストベンチができた当初は土の色が目立っていたと記憶しているのですが、今では葉が広がり、一面が森とまではいきませんが、木がベンチにすわっているかのような姿で、その景観が楽しめるようになりました。ちなみに、今回あらためて、フォレストベンチの中を歩いた際に、鳥や虫が多く過ごしている姿を目にし、鳥や虫にとっては森ができたと感じてもらえているのかもしれません。
今年もこれから、いくつもの果実ができてくると思います。果実が多く実ったら、それを周りの方にも食べてもらいたいです。
安心な壁として機能を果たしながら、実りも与えてくれる。まさにフォレストのベンチだと実感しています。これからも、このフォレストベンチと四季を楽しんでいきたいと思います。

③花の黒い点は蟻です。

減塩推進の根拠
ユーザー会員 群馬県高崎市在住 小松かおり

7月下旬にヒエの田植えを行ないました。畑で栽培したことはありますが。水田に植えたのは初めてです。一般的にはヒエといえば田んぼの中の厄介な雑草です。ヒエの田植えだなんて正気の沙汰ではないですね(笑)。我が家で植えたのは食用のヒエで、雑草と呼ばれているものとは種類が異なります。“冷え”と同じ音ですが、ヒエには体を温める作用があります。カレーは体を冷やす効果のある食べ物なので、真夏以外に食べると体を冷やし過ぎてしまいますが、ヒエを一緒に食べると体を冷やしません。これからの季節、カレーを作る時にはヒエを一緒に煮込んでみてください。4人分のカレーにヒエを大さじ2くらい。野菜と一緒にコトコト煮込んでくださいね。
一方、6月に定植したもちキビは今月初めに収穫を終えました(写真)。成長が早いのも雑穀の特徴です。幸い今年はスズメたちがもちキビの存在に気づかなかったようで、食害を受けませんでした。鳥たちは雑穀が大好きです。そのおいしさと栄養価を知っているのだと思います。

収穫期を迎えたもちキビ畑。立派な穂がつきました。穂先が色づけば収穫どきです。

今月も塩の話を少し。前回の原稿を書いた後で、『自然に学ぶ生活の知恵』(石川光男著 日本教文社)という本を知りました。“減塩常識の落とし穴”と題した節があり、興味深く読みました。以下、その本より引用させて頂きます。
「“減塩は健康によい”という常識の背後にいくつかの落とし穴があることがわかります。気をつけなければならないのは、どのような調査や実験によって「塩分のとり過ぎが高血圧の原因」という定説が生まれたかという点です。」
「塩が高血圧の原因という定説は、二人のアメリカ人医師の調査と実験に端を発しています。戦後にダール博士が、日本の都道府県別に食塩の摂取量と高血圧の発生率を調べた結果、東北地方に高血圧が多く、塩の摂取量と一致したという発表をしました。ところが、後にもっと詳しく部落別に追加調査を行なったところ、塩分摂取量が多くても高血圧にならない部落も多く、逆に塩分摂取量が少なくても高血圧の人が多い部落があることがわかり、ダール博士もこれを認めているのですが、なぜか、高血圧の原因は塩分のとりすぎという説が医学界に浸透しています。」
もう1つの根拠は1953年にメーネリー博士が行なった実験だそうです。ネズミに高塩分の食事と塩入りの飲み水を6カ月間与え、高血圧の発症度合いを調べるというものでした。食事の塩分は通常の20倍。この実験には随分と無理があると石川氏は述べています。通常の20倍もの食事を6カ月も続けることは人間には不可能であり、多量の塩をとれば水を飲みます。飲み水にも塩が入っているとなれば現実的ではありません。

刈り取ったもちキビ。2週間ほど天日干しした後、脱穀します。

“恐いのは「塩」ではなく「精製塩」”という節もあり、ミネラルバランスの重要性を説いています。石川氏の著書からの引用は以上です。
塩の他にも、タンパク質についても古くて不正確な情報が未だに定説の根拠となっているようです。糖質についても誤解を招く情報がたくさん流れています。様々な研究者が調査や実験を行ない書物にしたもの、講演等で聞いたことなど、新しくて信憑性の高そうな情報を得たらここで紹介していきたいと考えています。立証はできませんが、世の中の常識とされている定説に対して異なる説があるのだということをお伝えしたいです。読んでいただけたら幸いです。

 

現場だより

 

◆台風16号は、それまでの変則的なコースから元に戻った台風のように感じられ、大人しく過ぎてくれるのかと期待しましたが、その雨量は並ではなく、九州から太平洋岸の各地に多くの被害を残して、去って行きました。

◆8月末に茨城県の方から、台風で自宅崖が被災したので研究会に入会してフォレストベンチ工法を勉強したいと連絡を受けましたが、後で聞くと何と3年前の10月に伊豆大島が壊滅的被害を受けたときの台風によるものでした。

◆送られた写真によると、個人では手の付けようのない切り立った崖が幅15mに亘って崩れ、ブルーシートで覆われています。行政は全く援助して呉れないとのことです。

◆3年の間に、同じ茨城県の取手市で施工した現場(東谷寺)現場を見学し、インターネットでは数々のフォレストベンチ施工現場を映像で見る機会を持ち、これなら自宅の崖修復は可能と確信して、連絡したという経過が分りました。

◆近々、ご自宅へ伺って、見積りと施工打ち合わせを行う予定です。実に慎重な方です。このような被災後に待機されている方も多いのではないか、ユーザーの会を増やして行く好機として、その救済策に取り組んでみたいと思いました。

 

事務局からのお知らせ
11月8日(火)、関西方面で現場見学会を予定しています。詳細はホームページにアップしますので、参加希望者の方は、ホームページまたは事務局へ直接電話もしくはメールしてください。なお、見学会の参加費は会員様は無料です。

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