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STEP(HTML版)

STEP(第179号)

東京オリンピックに向けた、フォレストベンチの展開策
個人会員 フォレストセイバー研究所 総代表 林哲久

スペインのマドリードにあるバラハス空港 第4ターミナルにある竹素材の天井。 2005年 リチャード・ロジャース(英国)の設計。 (当方で製造予定の 「加工竹」 を建築材として 購入したいという方から頂いた情報に拠る。 )

新国立競技場の屋根を『竹のルーバー』にしたら良い(苦笑)と、一人密かに思ったのでした。

オリンピック目当てに来日する観光客向けにオプショナルツアーを企画して貰えないかと思っています。題して『フォレストベンチ巡りの富士山詣でのバスツアー』

 

≪提案企画・案≫

中央高速下りから見える日野フォレストベンチを遠望。バス車内ではフォレストベンチ技術や施工例等をDVD上映しながら当会員による解説・説明を行う。

②八王子インターで降りて日野フォレストベンチを身近に見学して貰う。

③次は大月のフォレストベンチへ。ここはバス車内からの視察。当会員による解説・説明を行う。==フォレストベンチ解説者は研究会会員から選抜可能。(途中の上野原でも施工事例を見せられればベストですね)そして一路、富士山へ。

④富士吉田・河口湖方面へと向かう世界遺産街道 ?! 沿いのフォレストベンチを愛でながら、大沢崩れを遠望する場所を訪問、その崩壊対策にもフォレストベンチが採用される事を紹介する。街道沿いに数か所の施工事例を実現して、企画案実施に弾みを与えましょう。

◎フォレストベンチバス視察ツアーが計画されていますので、その続編と言うか派生プランとして上記企画を位置付けたら良いと思います。フォレストベンチ解説は勿論、海外の観光客向けの解説者候補も会員の中におられますので、バスツアー観光旅行会社に対する ≪企画売り込み≫ の面に於いてのアドバンテージも高いと思われます。

 

◎フォレストベンチは土木事業です。土木はCivil-Engineeringです。コンクリート工法とは違って、一般市民に優しく映る土木事業であるべきです。

フォレストベンチは市民にフレンドリーな技術工法である事を海外の観光客が認識したその暁には彼らにも手が届く技術である事を知った人々のそれぞれが口コミで紹介してくれ、場合によっては(特にアジアの新興国の人々)「工事当事者にもなり得る」と思うのです。

 

≪苦言じみた話題≫

視察ツアー挙行に際しての課題の一つが日野ベンチの植栽です。

先日、日野フォレストベンチを家内に披露すべく訪れたのですが、見事な(!?)クズベンチ、元云い『葛が蔓延ったベンチ』でした。葛や雑草が生い茂り、『竹部位の景観』は見せられなかったのです。家内の落胆ぶりを想像してみて下さい。(悔し涙の筆者)。身内なら未だしも、これが外部の人だったとすると、其れはもう相当の問題です。緑の草地ベンチと呼べるかも知れませんが(コンクリート吹きつけよりはマシだと)、隣接する雑草蔓延りの斜面と何ら変わらない。この地にフォレストベンチがあるはとても認識できない。台無しです。

 

*植栽の予算が無いという理由で『放置』されているようです。

*植栽ボランティア作業の申し出行為も受け付けないようです。状況改善を望みます。

 

  • (事前に)竹利用や植栽までを含めた景観デザインを示したプレゼン=提案=をしたら良いと思います。近隣の人達が麗しく思うように、また、見物の人に印象深くなるように、斜面の位置(ロケーション)やサイズ迄を考慮した総合景観デザイン構想を提案し、かつ仕上がりイメージ模型も用意すると、なお良い。・・・模型製作の「案」があります。それは、

→CAD図面から3Dデータ化して3Dプリンターで製作。模型は陶器もしくは磁器製。

同じものが何個も作れるので、竹デザインの仕様とか数量とか図柄・形状とかのシミュレーション実行が(何度でも)可能になります。 模型を見ながら当該関係者の方の意見を踏まえて近隣ロケーションにフィットする景観を検討しながら決めていく・・・

(蛇足ながら)フォレストベンチ模型陶芸品は見学者向けを含め、『販売品(土産)』にも成り得ます。

 

≪案件実現に向けて≫

ツアー企画立案並びにその売り込みを担当する人==所謂、プランナーとかプロデューサーとかの人材が必要でしょう。

その適役を会員の中から選抜したら良いと思います。2020年を一つの区切りとし、東京オリンピックを踏み台と見做し、フォレストベンチ研究会会員も≪選手≫として参加したらどうでしょう?!「オリンピック景観コンクール(?)での表彰台上がり」を目指して一緒に行動する有志・勇士を求める次第です。会員からの諸便りを募ります。Email:wpmxf337@ybb.ne.jp 林宛にご意見等を下さい。

 

◎コンクリート法面を『竹』で修復するプラン

10年ほど前までは切り取った法面にコンクリートやモルタルを吹き付けて処置する工法、当時はこの方法が有力だったのでしょうが、現在はフォレストベンチという施工方法が出現し、注目されつつある所です。土を生かし、水を味方につけ、結果的に『緑化』を果たす。

緑は人の目にも優しいし、生物多様性を育むし、環境保全を果たしながら何より『斜面防災に貢献する』訳だし、多くの意味に於いてもフォレストベンチは時流に叶うものです。コンクリート系法面をフォレストベンチに換えつつ「竹」をあしらった景観は海外の客人に対する『目に麗しいオモテナシ』だと思います。竹の使用は素朴な美を重んじる、日本(人)のお家芸です。フォレストベンチ工法で水平面には植栽を施しつつ竹の壁で飾る様は『庭園』を想起させると思います。日野フォレストベンチに樹木を植え、雑草刈りをはじめ竹壁のメンテナンスも施して『美観』を保ちたいものです。隣接する雑草茂りの斜面との対比は日野を視察する方々に対して比較の意味で効果的かもしれません(苦笑)→ 醜いアヒルの子が実は、美しい白鳥の子供だった・・・という逸話を思い起こしたのでした。

 

日野の竹・フォレストベンチは東京オリンピックに向けた≪橋頭堡≫だ!!

(お後が宜しいようで・・・)

 

 

フォレストベンチ会報「STEP」への寄稿
基(もとい)デザイン研究所 主宰 筒井信之
但しこの研究所はこれから設立する(公益社団法人 土木学会 フェロー会員 特別上級土木技術者「調査・計画」)

ヨーロッパにおいて最大最強の国家はドイツであろう。とりわけ技術と経済と環境政策が優秀であること、日本との類似点も多いが、環境政策とりわけ都市・地域計画の分野では日本は完璧に取り残されている。その原因は明らかで、ドイツは16の州に地方分権がなされている連邦制国家であるのに対して、日本は東京霞が関を中心とする縦割り中央集権国家であり、いまだに戦前の統制国家の血統を引き繋いでいる。すでに制度疲労が表面化して久しい。ここでは矛盾に関する詳細論評は控えるが、新しい連邦制(道州制)の国づくりが喫緊の課題であることは間違いないと断言できる。

私が提唱するのは、「連邦の国セブンティーンズ」である。自然地理的要素でもって17の州邦に区分けされた連邦国家を創ろうというものである。

なぜこの「Step」でこのような独り言のような事を述べるのか!それは明快で、フォレストベンチ工法を早急に普及させ、国土の再生に繋げたいからだ。

自然地理的要素で区割りされた地域は、ものの見事に経済圏域であり、文化圏域であり、環境圏域でもある。さらに災害大国から国を守るための計画は流域を単位とすることで都道府県の境界を越えて運用することが肝心で、砂防と治山を区別しない技術としてフォレストベンチ工法が全面的に防災計画の中心に登場し、1万か所もある限界集落を守り、崩れゆく国土を保全しなければならない。里山に国土保全ビジネスを定着させることが必要だ。

現実に戻るがフォレストベンチ工法の客先開拓、又は相談先としての開拓先を分類すると、

1、国土交通省では筑波にある国土技術総合研究所(土砂災害研究室、防災減災研究推進本部、環境研究推進本部)、一般財団法人国土技術研究センター谷口博昭理事長(大石前理事長)での相談、技術開発のプロポ、公認手続き

2、都道府県では建設部(又は土木部)砂防課、道路建設課、宅地開発系。農林水産部では森林保全部治山担当課、道路公社などの外郭

3、民間では宅地開発デベロッパー、広島の土石流災害のような危険個所は県や市町村の担当課が把握している危険個所が数えきれない程に実在している。

最後に、今後に向けて提案ですが、全国10か所程度に計画、設計、工事のチーム設定がなされて、研究会を中心に情報交換が出来る体制づくりが出来上がれば普及の速度は一段と加速されると思われます。

私の経験として青年会議所、建設部会の全国組織を立ち上げた経験を生かしていけたら嬉しいと、考えているこの頃です。(私は中部担当?)

日本の国土(衛星画像 縮小版) ①海に囲まれた緑豊かな山国列島であること ②大都市、政令都市等が緑を蝕んで荒れている 等が明確に観察される

日本の河川 日本には何と! 約3万5千の名前の ついた河川がある。 水循環に恵まれた国土を有して いる状況が一目瞭然である。 (上の図は縮小版の為、見えませんが、3万5千の 河川の中心線が詰まっています。)

 

国道20号沿いフォレストベンチ施工(大月市内・猿橋)の その後
大月市内山奥の林道沿いの現状、他

ユーザー会員 山梨県大月市在住 河西悦子

大月市内、国土交通省管轄の国道20号沿いの斜面、ほんの一部をフォレストベンチで施行していただいて(昨年7月完成)、丸1年を経過しました。木を植える予算はないとのことで、自分で管理して植えていた木を一部生かしてもらいましたが、この夏になってからの雑草の伸びは凄いものがありました。夏の朝早くに何回か草刈りしましたが、でもフォレストベンチでの草刈りは楽です。足場がしっかり平らですし、これで適切にもう少し木が植わっていれば、管理はずいぶん楽なのにと思います。来年の夏にはもっと魅力的な景観になるようにと思っています。

一方、隣り合った斜面のフリーフレームの中に雑草の種を仕込んだところは、コンクリートの部分が全く見えなく雑草がぎっしり生えて密生しています。

作ったら人手を一切掛けないとの考え方のもとに造成しているということだと思いますが、人家の直ぐ傍、市街地の斜面の造成としては如何なものでしょうか?コンクリートで斜面全部固めてしまうことに比べれば、熱のこもり具合や周辺への温度変化の影響はましになったとは思いますが、この見苦しさを目にするたびに、景観を含めて環境的にはもっとやりようがあったのでは、と思います。

公共事業であれば、関係する地域住民と計画決定する前に話し合いの時間を持つことが、結局は地域にとって一番良い形になっていくのではないでしょうか。行政にとっては、煩わしく時間もかかると思う面もあるかもしれません。しかし、長期的に見たら一番無駄のない方法になるのではないかと思います。

大月市は森林が80%を占める地域です。森林エリアに林道沿い斜面には何カ所も崩落防止のコンクリート吹付がされています。そんなに古いものではないと思いますが、何カ所も拭きつけたコンクリが浮き上がって、土砂がこぼれ出していました。住民が日常あまり通るところではありませんが、土砂崩落が起きれば林道が塞がれ、河川の上流に影響が出てきます。

山梨は県としても森林が8割近く急峻な斜面も多くあります。大月市の隣の小菅村ではこの3月地域材を使った素晴らしい村役場が建設されましたが、丁度この役場正面に見えたのが、切り立ったような斜面の崩落現場です。どのような工法で崩落を食い止めるのか、栗原さんにも一度見ていただきたいなと思いました。

草が茂っている状態

草刈り後の状態

大月市内林道沿い

7月26日に神奈川県の「水源環境保全税による取組のこれまでとこれから」の県民フォーラムに参加しました。その中で、神奈川の森林において、これまで水源税からも8年間で約145億投入しているそうですが、急峻で脆弱な森林がほとんどであり、丹沢山地など関東大震災の時の崩落の影響もまだ残っているそうです。このようなところにフォレストベンチ工法は有効ではないでしょうか?

フォレストベンチ工法は市街地でも山奥でもその周辺の状況に応じて環境に適切に対応できる工法ではないでしょうか? 今後の展開に期待します。

 

現場だより

  • 『水と緑の文明論』(川勝平太著)の中に、「自然保護の原理主義者に問う」という一文があります。
  • 自然に一切手を加えるべきでない、というのは行き過ぎの主張であり、自然を変えるのは道具を持った人間の人間たる 所以である。それを悪いと言うのは洞察力が足りないと指摘されています。
  • 自然の中に人間が入り手を入れることは、必ずしも自然破壊ではなく、自然保護の原理主義者はむしろ近代の自然破壊主義者であるとの主張です。
  • 歴史を遡れば、我々が主食としている小麦は突然変異によって自然から生まれたものを改良したと言われています。人間は自然のできごとの中から生きる糧を得て暮らしを創り上げています。
  • 人間は自然と隔絶しては生きて行けない生き物であることは明らかです。自然から学ぶべきものは、これからも永久に存在すると思います。
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