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STEP(HTML版)

STEP(第178号)

新任のご挨拶
フォレストベンチ研究会 会長 村沢義久(立命館大学 大学院 客員教授)

 

15年間務められた村井前会長の跡を継ぐことになりました。村井さんは私の恩師です。とは言っても、学問を教えていただいたわけではなく、大学のボート部(2年生の時)の、(鬼)コーチと選手という関係でした。私の一つの自慢は、「チーム村井」の優等生だったことです。
当時の村井コーチは、漕いでいる姿を白黒写真に撮って、「5番(私のポジション)よく漕げているよ」というコメントをいただきました。
2年生の時、すでに3、4年生のクルーより強かった我々は、翌年のメキシコオリンピック(1969年)に行くぞ、と誓ったのですが、何と、本番の年になって別のコーチが就任してしまいガックリ。そのコーチとの折り合いが悪く国内予選で惨敗。夢は叶いませんでした。(村井さんより良いコーチはいなかったというわけです)。
「フォレストベンチの話はどうなった?」という声が聞こえてきそうですが、もう少しだけお付き合い下さい。それから、46年。「村井さんとやり残した仕事をやり遂げたい」、という思いを持ち続けてきました。それが、最近になり、少しずつですが、実現し始めたのです。その一つが太陽光発電です。
「原発のない社会づくりに貢献したい」という村井ご夫妻に、「分譲型太陽光発電」を斡旋し、ご満足いただいています。46年ぶりに、いっしょに仕事ができたのです。
もう一つが、このフォレストベンチ研究会です。私は土木出身ではなく、門外漢なのですが、「この工法は良い」という直感があったことと、村井さんの跡を継げるなら、ということでお引き受けした、という次第です。
日本は国土の67%が山林。平地は少ないが傾斜地はふんだんにあります。先日も、群馬県の上野村に行ってきました。総面積の90%が山林という陸の孤島です。高崎から車で1時間半。曲がりくねった道の両側の山肌は、至る所で、セメント吹き付けで防護されています。いつ崩れてくるかと危なっかしく、しかも、醜い。フォレストベンチの潜在需要は無限と感じました。
傾斜地の保護、という本来の役割以外に私が期待するのは、太陽光パネル用地確保です。私は、上野村の介護施設の屋根に太陽光パネルを設置したのですが、山に囲まれたこの村の中で、太陽光発電が可能な場所は他にはほとんどありません。土地が狭い上に、日射条件が悪すぎるのです。
山の南斜面はどうか。傾斜がきつすぎて工事ができません。太陽光パネルの設置は、実用上傾斜角15度以下の土地に限られます。しかし、急な傾斜地も、フォレストベンチで棚田状の平地が確保できれば、太陽光パネルを設置できるようになります。この点については、すでに一部業者が注目していますので、わたしも積極的に研究してみるつもりです。
これまでの7、8年の付き合いで、フォレストベンチ工法が、耐久性と美観に優れていることはよく分かりました。どちらも重要ですが、観光立国を目指す日本にとっては、改めて美観の重要さを感じています。
先日、日経ビジネスオンラインで、「環境に良いものは美しい」というタイトルの記事を書きました。太陽光パネルが景観に悪い、という意見への反論ですが、太陽光に限らず、環境を守ろうとする努力の結晶は美しいものなのです。
日本人は、新しいものの採用に臆病で、変化への対応が鈍いのですが、一度変わり始めると一気に変わってしまうという国民性を持っています。フォレストベンチのブレークも意外と早くやってくるかも知れません。良いものは必ず使われるようになると信じて、普及活動を加速させましょう。

編集部註
村沢義久会長は、東京大学工学部機械工学科卒業、東京大学大学院 工学系研究科修了(情報工学専攻)。
スタンフォード大学経営大学院にてMBA取得。2013年3月31日に7年半勤務された東京大学特任教授及び総長室アドバイザーを任期満了により退任され、現在は立命館大学大学院客員教授です。

 

フォレストベンチ研究会の財務体質強化策等について
個人会員 ㈱トムラ不動産鑑定 不動産鑑定士 戸村澄夫

去る6月26日(金)の第16回定時総会に出席して、感じたところを述べさせて頂きます。

Ⅰ.財務体質の強化策について

1.企業は、適正な利潤が得られなければ、どんなに事業内容が良くても早晩衰微してしまいます。これは、経営の神様松下幸之助が言った言葉です。
平成27年度の予算規模は、2,369,185円です。これは、昨年度意欲的に取り組んだ予算規模12,000,000円に対して実現性を重視して組まれたとのご説明がありました。これが現時点における当研究会の体力と思います。

2.本年度より新体制となり、村沢義久新会長の下、事務局長、営業部長も設けられて、組織も強化されたわけですから、フォレストベンチ研究会の財務面での体力増強に取り組まれることを提案します。

3.具体的には、3カ年計画を立てて、28年度の収入予算規模3,000,000円、29年度同5,000,000円、30年度の同10,000,000円と言った具合です。

4.私は、会員増強による年会費の増収で上記 3カ年の収入計画を達成することは難しいと思います。

5.そこで、総会の席上で質問させて頂いた「株式会社国土再生研究所」の持つ「特許実施権」の活用です。

6.「実施権許諾一時金250万円」が順調に入ってくれば「広告費」 等の名目で、フォレストベンチ研究会に収益を移すことは可能と思います。

7.ただし、この「実施権許諾一時金250万円」の推進に当たっては、工夫と努力が必要です。

8.私が、現在千葉県の船橋の総合土木会社の役員と折衝しているところでは、フォレストベンチ工法の優れた技術には理解を示し賛同しながらも、工事の受注があるかどうかわからない段階で250万円を支払うことに難色を示しております。これは責任ある立場の方であれば、当然のことと思います。

9.現段階では、この打開策についての妙案はありませんが、「預かり金方式」とか、「工事の優先的斡旋」とかの方法が取れれば、技術的工法の優位性を理解した工事業者の力強い協力が得られるのではないでしょうか。

10.私は、栗原先生のお力添えをいただきながら、先ず現在折衝中の船橋の総合土木会社と株式会社国土再生研究所の結び付けを実現したいと考えております。一つできれば、同じ手法で輪を広げてゆくことは可能です。

11.フォレストベンチ研究会と株式会社国土再生研究所が一体となって収益増強策に取り組む一つのヒントになればと考えております。

Ⅱ.総会の後の懇親会の有効活用について

1.今回の総会、懇親会にご出席いただいた、和合エンジニアリングの高崎秀俊係長様が、「これまで何回か総会等に出席して、フォレストベンチ工法の技術的なことは理解できたが、『フォレストベンチ工法の設計』について専門の方をご紹介いただきたい」ということで、栗原先生にお願いして株式会社コンシャス代表取締役の伊藤弘志様のご紹介をいただきました。総会の後の懇親会が、このように情報交換と併せ、さらに専門的な知識の修得を積む機会となる事の意義を強く感じた次第です。


2.日野市の工事現場にはまだ、行く機会を得ておりませんが、写真で見るだけでもその美しさは見て取れます。村井前会長の挨拶の中にもありましたように、異常気象から国土を守るうえで技術的にも優れたものであり、費用も低廉で仕上がりも美しい完成品となるフォレストベンチ工法が一日も早く広く世に行き渡ることを切に望んでおります。フォレストベンチ研究会の地についた活動により、力強い発展を願わずにはおられません。

フォレストベンチ 竹が導く『発展のステージ』
個人会員 フォレストセイバー研究所 総代表 林 哲久

日野市のフォレストベンチ工事に於いて千葉君津大鷲地区で採取した 『竹』が壁部材として使用された件は、会報 鉄TEPをはじめ他にも幾つかの機会を頂いてご紹介を致しました。時にはスライド上映を伴った発表形式となりました。スライドでは竹の搬出から始まり、日野市での搬入・施工の様子を作業状況ごとに詳しく紹介し、完成風景は四方八方から撮影した写真を数多く・ 投入して、15分の構成としました。 フォレストベンチ研究会定時総会の場に於ける『現場報告』のコーナーでも、スライド発表を行いました。

●厄介物の竹が役に立った、販売がなされてお金になったという、しかも斜面災害未然防止工法のフォレストベンチ!!==人命救済==にも繋がるというし、これは正に『大鷲(の竹)の、田舎の、誇りでもある』という風に大鷲地区協議会の方に評価され、(実は煽てられた?!)君津里山紹介イベントにおいて講演をする事になったのでした。(講演の内容は上述の通りです。)
フォレストベンチ研究会総会での発表後も君津市での講演後も各方面から注目を頂きました。竹の引き取り依頼や打診が相次いでいます。曰く、取りに来てもらえるのか、伐採も頼めるか、引き取るのは孟宗だけか?!真竹はどうか?!生竹でも良いか、切り捨て竹も引き取るか?!→君津市の竹林地主はじめ地区内の林業家や行政関係者更には君津市隣接の市町村の里山整備団体等から直接にあるいは間接に「引き合い」を受けている状況です。・・・秋口になったら伐採をやるからその時に改めて協議をしたいとか、既に切り置きしてある竹があるのでまとめて引き取って欲しいとか・・・etc。

●竹の伐採時期には通説がありますが、フォレストベンチの様に大量使用が見込まれる場合に於いてはその通説を覆す手法が望まれます。つまり、採取時期不問の性能が得られれば良いはずです。→実は当方では竹の加工方法を考案しました。『乾燥加工』です。
乾燥加工した竹の初期能が長く保持できれば良い訳で、それならば『伐採時期を問わない、つまり、いつ切った竹でも乾燥加工を施せば利用に供せる』と。
乾燥加工した竹の初期能が長く保持できれば良い、しかも均一性能を有するならば工業製品化の位置づけも可能だと。以上の背景の元に取り組みを進めています。
どんどん仕入れて乾燥加工しておけば安定した性能のままでストック出来る、つまり、『大量在庫』が可能となれば、フォレストベンチからの注文に即座に対応できる、というものです。生産計画を樹立せねばなりません。また、オペレーター確保や事務スタッフ雇用方面の手当ても必要になります。そこで、です。==次なる話題→「社会貢献型事業を推進する非営利企業」というサブタイトルを冠した一般社団法人設立に向けての準備を進めています。この会社の事業目的を次に示します。

ⅰ フォレストベンチ工法の啓蒙・広報・宣伝・販促
ⅱ 竹工事施工オペレーターの養成==シルバー人材はじめ所謂社会的弱者の従事
ⅲ 各種助成金の獲得及び一般社団法人設立への『基金』の募集
ⅳ フォレストベンチ研究会『会員』の後押しを期待する。

特に、会員企業や個人会員様の積極関与や参画や各種協力を仰ぎたい。
●ⅰについて==人材はフォレストベンチ研究会の中にも居ると思っています。積極的に手を、声を上げて頂きたい。一般社団法人の社員、構成員となって一緒に仕事しましょう!!
●ⅱについて==大鷲は元より田舎の中高年者は「竹扱い」は得意ですので、人材発掘は難しくないです。大鷲には農業就業予備軍の青年が通ってきています。田舎のシルバー人材と都会の青年たちとの交流の中にフォレストベンチ仕事も組み入れたいです。青年たちをサポート出来るカウンセラーも身近にいますので、竹施工から始めてゆくゆくはフォレストベンチ本施工スタッフへの道へとキャリアアップもサポート出来ます。
●ⅲ、ⅳについて==まずは、一般に言う資本に属する『基金』の確保です。ファンドという手法も考えられますが、当面はフォレストベンチ研究会会員に基金協賛を呼びかけます。

全天候フォレストベンチ工法は正に社会貢献の技術です。竹の利用は日本国内調達資源の有効利用でもありますし、資源のみならず地方の活性化も果たせます。乾燥加工竹の強度は鉄に匹敵しかつ、数倍も軽いので、ハンドリングが楽です。(弱者向き?!)何より、日本は「竹文化」ですし、竹の活用事例はアジアにも参考になります。

【おまけの話題】
今般の『竹の乾燥加工方法』には「新規性」があるとの判定を受けていますので、所謂、六次産業化認定に向けた手続きを進めています。六次産業化認定事業者を目指す企業は兄弟会社の『合同会社べルリン=Bell-Lin LLC』です。
六次産業化認定の竹ならば建築部材としての利用途も開けると思っています。そのためには乾燥竹の強度はじめ対候性や耐久性のデータをそろえる必要がありますので、其れなりの研究機関や乾燥機製造メーカーとの連携も推進しているところです。
その辺りの進捗状況をこの場でご報告できるように努力中ですので、会員皆さまの見守りとご協力を(重ねて)お願いする次第です。

 

現場だより

●『「美の国」日本をつくる―水と緑の文明論』(川勝平太著)を再読してみた。2006年1月1日第一刷発行とあるが、氏が静岡県知事となられる前に書かれたものであろう。私は都道府県会館にお世話になっていた頃に購入したと記憶する。
●フォレストベンチ工法は災害に強いことを最大の目標とするが、同時に美しさも備えていなければならない、と考えていたので、美しさとはどのような尺度で表すものなのか、どのように表現されるものか、多くの人達の意見に興味があった。
●フォレストベンチの垂直壁に間伐材を張りつけると美しさが得られることには早くから気が付いた。木の温もりはコンクリートの冷たさや生命感の無さに比べると、美しさの一つの表現であることに気付かされた。
●森を失った人類は、都市生活に慣れ、森を増やすスペースも見失っているようです。しかしよく見渡すと降雨災害の原因となる危ない斜面は都市の中にいくらでも存在しており、人を危険にさらしています。
●防災の為に造成される土の水平面には、放っておいても森が育ち、そして美しさも向上します。土の水平面は雨水を穏やかに循環させ、緑を育て、人々に安全と美しさを恵んでくれます。
●「美の国日本を造る」には、先ず土の水平面から手掛けるべきではないか、そこへ竹の美しさを持ち込めばより多様な美しさが得られると考えた次第です。

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