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首都圏の景勝地・逗子市に、激震が走った

個人会員 石川禎佑

去る月5日午前8時頃、逗子市の市道において斜面の土砂が崩れ、(写真参照)通行中の女子高校生(18歳)がその下敷きになって亡くなる事故が起きました。

住宅街の歩道が人の背丈ほどに埋まった生々しい事故現場

逗子は海辺の松並木と三方を山に囲まれた緑の豊かさを誇る居住地・リゾートとして、明治以来多くの文人や東郷元帥をはじめ横須賀に通う海軍さんに愛されてきた静かな街でした。葉山御用邸とその南に延びる三浦半島の玄関口の役割も有りました。バブル期以降、経済的利益を優先した開発プロジェクトが次々と施工され、斜面緑地や多くの谷戸が削り取られ自然植生も広い範囲で消滅してゆきました。40年前、小生も息子の喘息対策とはいえ、その開発住宅地に東京から移住してきた余所者の一人でした。言わば、加害者側の人間です。

当地で育った被災者は、小生の孫娘と同年輩だっただけに、他人事とは思えず、長く通学路として親しんできた巾広い市道からこのような酷い仕打ちを受けた不運には、涙を禁じえません。

国土交通省の専門家チームが2月末、同省のホームページで公表した報告書には、「逗子市では1月28~29日に連続降雨量34mmを観測した後、まとまった降雨は無かったが、”地質は三浦半島特有の凝灰岩の風化層”であり、低温・凍結・強風の複合的作用で、土砂崩壊に至った。「斜面地はマンションの日陰に当り、斜面の植生は貧弱で根を張る樹木は少なかったこと、そして崩壊斜面を調べた結果、崩壊巾8~9m”深さ1.6m斜面傾斜角54度であった」と記載されています。

本事故の対応策につき栗原理事には数度にわたり多々アドバイスを頂戴し、川添さんの図面を含め、神奈川県議会の近藤大輔議員に届けております。(その技術的内容については、栗原理事の解説をご参照下さい。)同議員は鎌倉・逗子・葉山地区唯一の選出議員であり、従来よりフォレストベンチ工法に深い理解を示しておられます。本件は類似地層の三浦半島全体に係る案件であるとし新しい工法に極めて、保守的な県土木工事関係者へのプレゼンテーションを励行中です。

畠山重篤氏の提唱する“森は海の恋人”運動に倣い小生ら逗子の仲間は、約10余年に亘り、約3500本のドングリから育てた常緑広葉樹の植樹を小学校や運動公園に、施してきました。

現実の世界は、急速な地球温暖化の進展に備え、我々の生存基盤の安全・安心強化に多大な努力を求められる時代に入りました。我々昭和初期世代には、先ず高度経済成長時代、国土改造の大義の基に、実施してきた諸々の結果の付けを清算する責任が有るようです。

フォレストベンチ工法がその発展型を含め、本件のような事故の再発を如何に効率よく防止できるか、大いに期待すると共に、ささやかながらサポートを続けさせて頂きます。又、本工法が強い緑の保全・育成を指向してきた宮脇昭横浜国大名誉教授のドングリの木による“いのちの森”構想と融合したハイブリッド工法として広く世に認知されていくよう願っています。

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