会長のあいさつ

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フォレストベンチ研究会
会長
村沢義久

 15年間務められた村井前会長の跡を継ぐことになりました。村井さんは私の恩師です。とは言っても、学問を教えていただいたわけではなく、大学のボート部(2年生の時)の、(鬼)コーチと選手という関係でした。それから、46年。「村井さんとやり残した仕事をやり遂げたい」、という思いを持ち続けてきました。それが、最近になり、少しずつですが、実現し始めたのです。その一つが太陽光発電です。「原発のない社会づくりに貢献したい」という村井ご夫妻に、「分譲型太陽光発電」を斡旋し、ご満足いただいています。46年ぶりに、いっしょに仕事ができたのです。もう一つが、このフォレストベンチ研究会です。私は土木出身ではなく、門外漢なのですが、「この工法は良い」という直感があったことと、村井さんの跡を継げるなら、ということでお引き受けした、という次第です。

 日本は国土の67%が山林。平地は少ないが傾斜地はふんだんにあります。先日も、群馬県の上野村に行ってきました。総面積の90%が山林という陸の孤島です。高崎から車で1時間半。曲がりくねった道の両側の山肌は、至る所で、セメント吹き付けで防護されています。いつ崩れてくるかと危なっかしく、しかも、醜い。フォレストベンチの潜在需要は無限と感じました。傾斜地の保護、という本来の役割以外に私が期待するのは、太陽光パネル用地確保です。私は、上野村の介護施設の屋根に太陽光パネルを設置したのですが、山に囲まれたこの村の中で、太陽光発電が可能な場所は他にはほとんどありません。土地が狭い上に、日射条件が悪すぎるのです。山の南斜面はどうか。傾斜がきつすぎて工事ができません。太陽光パネルの設置は、実用上傾斜角15度以下の土地に限られます。しかし、急な傾斜地も、フォレストベンチで棚田状の平地が確保できれば、太陽光パネルを設置できるようになります。この点については、すでに一部業者が注目していますので、わたしも積極的に研究してみるつもりです。

 これまでの7、8年の付き合いで、フォレストベンチ工法が、耐久性と美観に優れていることはよく分かりました。どちらも重要ですが、観光立国を目指す日本にとっては、改めて美観の重要さを感じています。先日、日経ビジネスオンラインで、「環境に良いものは美しい」というタイトルの記事を書きました。太陽光パネルが景観に悪い、という意見への反論ですが、太陽光に限らず、環境を守ろうとする努力の結晶は美しいものなのです。

 日本人は、新しいものの採用に臆病で、変化への対応が鈍いのですが、一度変わり始めると一気に変わってしまうという国民性を持っています。フォレストベンチのブレークも意外と早くやってくるかも知れません。良いものは必ず使われるようになると信じて、普及活動を加速させましょう。

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